企業や役所にお勤めの方がメンタル不調になり、病気の症状のために、お仕事を休まざるを得なくなることがあります。これを傷病休暇や、病気休職などと呼びます。
身体の病気は、血液検査、画像検査などの客観的検査による異常所見が得られますが。
メンタル疾患の場合には、こうした検査データによる裏付けがないまま、「うつ状態」「うつ病」「適応障害」「自律神経失調症」などと診断がつけられることがあります。
実際、そうしたメンタル疾患のために、働きたくても働けない健康状態になることはあります。しかし、検査データによる裏付けがないために、一定の割合で、「病気のために働けない」とまではいえないケースも存在しているようにも感じます。
よくあるのは、「仕事にいきたくない」「仕事にいけない」という訴えです。
その理由は様々で、やはり病気と診断し治療を施すことで、就労に戻れる見通しがたつものもあります。
しかし、どちらかというと仕事に対する意欲が低い、仕事に対する適正能力が欠如している、ということがベースにあって、病気として治療しても改善する見通しがあまりみられない場合もあるように思います。
労働の義務を免責されて、傷病休暇をとるのであれば、せめて療養に専念するべきところを。
医師からの療養上の指示を十分守らず。診察も指示通り受けず。治療も拒否的であり。
果たしてこうした場合、傷病休暇を取得することが妥当なのかは、疑問に感じることもあります。
産業医をしていると、従業員が病気休職の診断書を会社に提出するので、それをよく見るのですが。
本当に病気というべきものなのか、病気として取り扱うことが妥当か疑問に感じるケースもあります。
そうしたやや不適切とも思われる病気休職の診断書を頻繁に発行している医療機関もあるように会社側も感じ取っているようです。
医師によるメンタル疾患の診断は、客観的な検査データに裏付けが得られにくい以上、
休職後の療養状況、治療の受け入れ、節度ある休職期間、が求められるのではないかと考えます。
病気として取り扱うべきではないケースは、むしろ人事労務的な措置や、適性をふまえた就労環境の見直しが必要ではないかと思うこともあります。